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もう一つの緊急事態宣言

今朝の朝刊を呼んでいて、ハッとし、歳月に経過による忘却を痛感した。

首都圏でコロナ感染症による緊急事態宣言が発令されているが、10年前より続けている緊急事態宣言が今も継続中であった。それは福島第1原子力発電の事故による原子力緊急事態宣言。

継続中と言うことは、今も危険と困難な状況が続けていると言うことなのだ。この宣言によって様々な矛盾が生じていた。通常なら放射線管理区域相当の放射線量地域にも関わらず、健康への影響はは少ないとして日常生活を送ることを進めた。それによって子供の甲状腺癌や被爆に関係が疑われる病気の発生率が上がっていると言われている。

原発事故による健康被害については、因果関係が疑われる場合でも発症した多くが「因果関係はわからない(不明)」とされている。その後もわからないまま今に至っていると言う。

また緊急事態宣言によって、人、ふるさと、生業、繋がり…多くのものが壊されひき裂かれた。緊急事態宣言に至り、今も続いている現状を鑑みると、どれほど罪深いことか。また解除の見通しも無い。10年経つ今、この緊急事態宣言下の問題を真剣に問い考えることが大切だと思うのだが…復興大臣がころころ変わる名誉ポストになっている間は、緊急事態の解除を本気で考えることは無理なのだろうか。

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