10月1日は常例法座。
その1日の札幌の気温は30度。もうひと月もすると初雪を心配しなければならない時季ながら、真夏の陽気に体が驚いてしまう。
たまたまの気圧配置による気温上昇ではなく、地球環境問題である温暖化が原因なのだろうと感じる。「暖かい秋だな…」と喜び勇んでいられない。
そんな1日、幼少の頃、強さに憧れを抱いていた、アントニオ猪木さんの訃報。
難病の闘病中である事はずっと知っていたし、闘病中の様子をユーチューブで配信もしていたので、前のように元気な姿を見られることは叶わないかもしれないと思ってはいたが、訃報の知らせにただただ驚いた。
小学校の頃、テレビ中継でプロレスをやっていた。人間離れした運動量に、スピーディーに様々な技をかけ合い試合をする姿に「カッけー!!」と、翌日にはその技をまねしながら友達とプロレスごっこをやっていた。
そんなプロレスラー アントニオ猪木さんが議員に立候補した時は驚いた。
「プロレスラーが??」と。スポーツを通して平和をと言っていた記憶はあるが、当時はただ、ふざけているのか思っていた。
ただ、国会議員時代にイラク戦争が勃発し、邦人が人質(国外脱出不可能)となったとき、イスラム教徒に改宗までして、その人質解放に向けて平和を訴えながら、困難と言われていた人質解放を行った時、「やっぱり、アントニオ猪木はすごいな」と感じた。
自分の功名や名誉の為に行動したのではないと思う。
スポーツ通して平和を訴えると言う政治スローガンと自分の信念のもと、行動したのだろう。
政治情勢の中でお互い仲違いしてしまっても、スポーツを通してなら平和に交流が保てる。小さな門戸だけれども、そこから交流を続けていけば平和な社会が築ける。
国会議員になった理由を尋ねられ、確かそんな言葉をインタビューで言っていた。
血まみれになるプロレスと言う格闘技を通じ、平和を訴えたアントニオ猪木さん。
あまりに破天荒すぎて、現役時代、引退後、国会議員時代の功績が公に語られないが「元気ですかっ!!」の挨拶の言葉の如く「元気をもらった人」は多いのではないだろうか。
~道~
「この道を行けばどうなるものか/危ぶむなかれ/危ぶめば道はなし/踏み出せばその一足が道となり/その一足が道となる/迷わず行けよ/行けばわかるさ」
引退時に語った「道」と言う詩。
この詩の通り、苦労しながらも迷わず行った人生であったと思う。その歩んだ道の足跡のおかげで、後の人に広がっていった道も多かったと思う。
合 掌
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