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終活

  • daijyouji8312500
  • 2020年10月8日
  • 読了時間: 2分

だいぶ前から「終活」と言う言葉と共に、自分の老後を含め、自身の最期どのように送られたいかを考え、書き遺しておきたいと考える方が多くなってきている。

今年は、感染症が広がる中で、突然訪れるかもしれない別れを我が事と痛感し、終活を考える方がより多くなり、その相談も細かく具体的に決めておきたいと言う方が増えた気がする。

相談内容は、仏壇を誰が継ぎ、どうしていったらいいか。お墓(遺骨)をどうするか・どうしたらいいか。自分の法名をどうしたらいいか。葬儀をどうしたらいいか。そして具体的費用の相談がよせられる。

核家族化、少子化などによって、旧来守られてきたような伝統的な弔い方法の維持が困難になってきたと言う事が大きな要因と感じるが、それよりも遺していく家族や親戚に負担、迷惑をかけたくないと言う心情が「終活」の要因だと感じる。

ひと家族でお墓をいくつも維持していたり、仏壇を二つ以上も護持しているご家庭もある。

自分が元気なあいだは護っていこうと考えているが、次の世代へ引き継ぐには負担になるから何とかしておきたいと考えるのは当然なのかもしれない。


私への相談の大部分をしめる「葬儀」について言えば、旧来から「こういうものだから」と遺族の心情を省みず、数日の間にベルトコンベアー式に執り行われ、形骸化してしまった事への疑問と不満が、昨今の儀式の簡素化、葬儀を行わない等と言う風潮になっている要因だと痛感している。この点は、私を含め宗教者、葬祭業者も深く反省しなければならない。

経済的な悩みを抱えている場合もあるが、時折、自分の葬儀は「何もしない」「負担かかるから誰も呼ばない」と言う形で済ませたいと言う相談も受ける。

安く済ます方法と言う事ではなく、経済的な事や、今までの葬儀のあり方に疑問を持っている方は、どこかの葬祭業者ではなく、先ずは身近なお寺(住職)に相談して欲しい。平時に少しでも伝え相談しておけば、きっといい方法を一緒に考えてくれると思う。


終活相談を多く受けるなか、住職として、一番に相談されるような信頼感、親近感が必要なのだと痛感しているが、私にどれほど備わっているだろうか…

 
 
 

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