息子たちが衣替えをし、居間に複数の洋服が無雑作に置かれていた。
「これ着る?」
流行で「着なくなった」のではなく、たった1年余りで体が大きくなり着られなくなった洋服。ここ数年、シャツやズボン、たまにはパンツまで…息子のお下がりを着るようになっている。
数年前には考えられなかったが、アッと言う間に体が私より大きくなり、お下がりをもらう側になってしまった。
だたお下がりの洋服を着るようになって、お下がりの良さを感じている。それは馴染んだ着やすさと手軽さ。
新品は体に馴染むまで時間がかかるが、なぜかお下がりは、初めて袖を通した時から馴染む。
考えてみれば、法衣の多くは、父や祖父のお下がりで、洋服は息子のお下がり。
人生は誰かの「お下がり」を頂いて過ごしていくものかも知れない。
Comentários