お寺の裏に植えてある、エゾ山桜の葉が一気に散り始めた。
二週間ほど前から葉が散り始め、数日おきに落ち葉を掃いているが、この一週間で葉が八割ほど散り落ち、小まめに掃いて集めた落ち葉が三つにもなった。
秋になるたび、ふと思う。「落ち葉ひろいが面倒だから切り倒してしまおうか…」と。
春に遅めの桜を楽しませてくれている事を忘れ、一時の都合による「めんどう」に伐採を考えてしまう自分の都合のよさ。息子の誕生に合わせて植えた桜でもあり、花を咲かせた時は嬉しかったのだが… あさましい、我が心。
今のギスギスした日本独特の社会状況は、この私、ひとり一人のあさましい心が作り出していると痛感している。
コロナ感染者が見つかる事が、なぜか安心できない社会となり、感染する事が罪となる空気に戻ってしまった。見つかる事は感染を広げない事であり、感染する事は決して罪でもなく、周りから責められる事では決してない。
「NPO法人 はる」と言うある事業所のコロナウイルス感染に関しての対応、声明に感銘を受けた。(以下 フェイスブックより抜粋)
●私たちが大事にしたいこと
コロナ禍で私たちの生きる地域社会では、様々な負の現象が起きています。
誤解に基づく偏見、誹謗中傷、社会的排除などがあり、また一部の事業所では、残念ながら隠蔽や、説明責任を十分に果たしていない、ということもあるようです。そのような状況になってしまうのは今の社会的状況や事業の経営面のことを考えると気持ちとしては十分理解できるものです。
私たち一人ひとりは弱い存在です。そういったことに気持ちが引きずられるのも理解できます。
しかし、私たちの今回の出来事を受けて、そういった弱さが自分たちの中にあることも認めつつ、弱さから距離を起き、リスクと向き合いながら進んでいくことが重要だと考えました。
全てをクリアできないかもしれませんが、私たちは以下のことに立ち返りながら、今回の対応にあたっていきます。
① 私たちが職員を含め誰かを責めるようなことはやってはならない。言われのない責め、誹謗中傷は断固受け付けない。社会的排除は私たちの理念に反する。
② 感染者を出してしまったこと自体は謝らない。誰かを謝らせるようなことはしない。
③ 私たちやその関係者の誰かが「支えのない状態」を極力作らない。それぞれが「できる範囲で」支え合う。
④ 個人情報に配慮しながら情報はできる限りオープンにする、特にご家庭や行政等に対して説明責任をしっかり果たし、誠実な対応を心がける。私たちが負っている責任は謝ることでも責められることでもなく「丁寧に説明すること」「リスクに配慮すること」「子どもたちに事後的なケアをすること」である。
⑤ そして困難を機会として、より強い信頼を作る、私たち自身が成長する。
コロナ禍を踏まえ、私たちは「私たちが大事にしたいこと」に立ち返りながら、時に立ち止まり、そして進みます。
すでに対応にあたって、迅速な対応ができていなかったり、優先順位がチグハグになったり、必ずしもこの原則にとって対応できていないところがあります。そこは必ず振り返り次につなげます。
今後、同様のことが他の事業所・組織でも起きると思われます。私たちの経験が、適切な経験の蓄積となるよう丁寧に対応していきたいと考えています。
無論、力不足です。だから支えと理解と情報が必要です。
ご意見等があれば、いつでもいただければと思います。
それが根拠のない誹謗中傷でない限り、お答えしていきたいと考えています。
NPO法人はる
理事長 河西良介
みんなが、このような心持で向き合っていく事が必要ではないだろうか。
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