不安が心のトゲを増長させていく。そして我利我利(ガリガリ)亡者となり優しくなれない。この数日、テレビを点けていると「気が狂いそう…」と何度も感じた。
それは、ああしたらいい。こうしたらいい。あれがダメ。これがダメ。様々なコメンテーターがそれぞれのスタンスで激論している。思い返せばテレビなどでは半年前から同じ事を繰り返しているように思う。感染症の不安ではなく「これがいい」「あれはだめ」テレビで繰り返される激論。私にはそれが空虚に感じ「気が狂いそう」になっていた。
ふとその「気が狂いそう」と言う感情と同時に、若いころ憧れていたバンド、聞いていた歌の歌詞が思い浮かんだ。
「人にやさしく」
作詞:甲本ヒロト
作曲:甲本ヒロト
気が狂いそう やさしい歌が好きで
ああ あなたにも聞かせたい
このまま僕は 汗をかいて生きよう
ああ いつまでもこのままさ
僕はいつでも 歌を歌う時は
マイクロフォンの中から
ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!
人は誰でも くじけそうになるもの
ああ 僕だって今だって
叫ばなければ やり切れない思いを
ああ 大切に捨てないで
人にやさしく してもらえないんだね
僕が言ってやる でっかい声で言ってやる
ガンバレって言ってやる
聞こえるかい ガンバレ
やさしさだけじゃ 人は愛せないから
ああ なぐさめてあげられない
期待はずれの 言葉を言う時に
心の中では ガンバレって言っている
聞こえてほしい あなたにも
ガンバレ!
(歌:THE BLUE HEARTS)
頑張ってもどうにもならず、叫びたくなる思いを抱えている方も多い。
コロナ禍の中で私自身も叫びたくなるような時が幾度もあった。
医療従事者の友人の大変さを聞いている。福祉施設の困難さも聞いている。ススキノで飲食業を経営している友人の苦境を聞いている。それだけでない。世代を問わずコロナ禍で生活状況が一変し、寂しく、辛く、苦境に立たされている友人、檀家さんも多くいる。
我慢しないで叫びたいときは叫んでほしい。叫んで解決できる事は少ないけれど、きっと誰かが共感し聞こえないかも知れないけれど「頑張れ」って言ってくれている。
人は案外すてたもんではない。人は案外、優しい。
みんな大変だからと我慢せず、時に「やってられるか」と叫び、愚痴を言いながら歩む中に、人は共感し、その先にきっと光が見えてくると信じる。
今こそ、呻いている人、叫んでいる人に、やさしくありたいと思う。
誰問わず、みんな ガンバレ!!
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